猫背や姿勢の悪さは正しくケアしていけば改善されていきます。それが数十年前からの姿勢であっても、幼い頃からの姿勢であっても、疾患や骨自体の変形がなければ大丈夫です。改善スピードに個人差こそあるもののほとんどの場合は改善が可能です。

しかし、改善の方法に過不足があってはうまく改善されません。一見改善されたように見えるけど実際には直っていないケースもよく目にします。

では、見せかけの改善ではなく、根本的・本質的に猫背を改善していくためにはどのようなアプローチが必要なのでしょうか？

猫背の根本原因は①筋肉の弱化②筋肉の拘縮③関節の歪み④関節の不安定性です。猫背を直していきたい場合、これらのケアをしっかりと行なっていくことが重要です。

普段運動をしている方や２０代ぐらいまでの若い方は整体による調整だけである程度整っていくこともありますが、猫背が慢性化している方や運動不足の方は改善のためのトレーニングも必要になることが多いです。初回ご来院時にカウンセリングと姿勢測定を行い、あなたに合った改善プランを練っていきます。

このサイトでは猫背、反り腰、ストレートネックといった、いわゆる「良くない姿勢」を改善するためのポイントについて書いておりますので、お悩みの方はぜひじっくりとご覧くださいませ。

成人の頭の重さは約4~6kgあり、うつむくだけで、頭の重さの数倍の負荷が首にかかります。

米ニューヨークの脊椎専門のDr. Ken Hansraj の研究によると、頭を前に傾けていく角度が増すにつれて首への荷重も増えていくことが明らかになりました。肩と耳の前が一直線にならんだ角度0度のとき頭の純粋な重さ約5kgが首にかかります。

頭を前に傾ける角度が増すにつれ、5度で12Kg 30度で18Kg 45度で22Kg 60度で27Kg…と負荷が強くなっていくそうです。もっとも姿勢が悪いと首への負荷は27kgになります。これは8歳ぐらいの子どもを首に乗せているのと同じです。

身体の中心で５kgの物を支えるのと、身体から離れたところで５kgの物を持つのとではかかる負荷が大きく異なります。それと同じで首が前に傾いていくにつれて、首や肩の筋肉には大きな負担がかかってしまうのです。

猫背姿勢が続くと、その大きな負荷が加わり続けてしまうのですから、肩こりや頭痛が起こるのは必然と言えます。

他にも猫背は、体力の低下、運動能力や筋力の低下、視力低下、冷え性やむくみなど循環障害の原因にもなると言われています。

姿勢が悪いと、お腹とお尻がたるみやすくなり、胸が垂れます。二重顎になるし、首の後ろにポコっとコブのような塊ができたりもします。

姿勢が悪い＝筋肉力が少ない・筋肉が硬いということなので、代謝が下がり太りやすく痩せにくくなります。

猫背を改善することで得られるメリットはあなたが思っている以上に大きいのです。

首猫背は医学用語で「上部交差症候群」と言われ、頭部が前に突き出していて、首の付け根（背中の一番上あたり）の骨が後ろにボコッと飛び出しているようなシルエットになります。

１０代の頃から猫背を自覚している方が多く、パソコンやスマホの長時間使用が続くことによって、姿勢を悪化させていると考えられます。

お子さんの場合も机に向かう姿勢が良くなかったり、ゲームを不良姿勢で行っていることが一番の原因と考えられます。

ただし、頭が前に突き出しているからといって、顎を無理やり引いたり、胸を持ち上げて姿勢を正そうとすることが根本的な解決になるわけではありません。

姿勢は意識の問題では無く、
①筋肉の弱化と拘縮（固まり縮こまる）
②関節の歪み、不安定性
が主な原因だからです。

【首猫背タイプの筋肉トラブル】
弱化：上部頸椎屈筋群、胸椎伸筋群
拘縮：上部頸椎伸筋群、胸椎屈筋群

【首猫背タイプの歪み】
上部頸椎の後方への歪みと下部頸椎の前方への歪み
上部胸椎の過度な屈曲
上部肋骨下方回旋
肩甲骨前傾・外転　など

これらの筋肉を調整・強化し、歪み（アライメント）を整えていくことが首猫背改善の正攻法となります。

決して、意識だけでどうこうしようとはしないでください。

骨盤や腰部の歪み（不良アライメント）が原因となる歪みを「下部交差症候群」と言います。

姿勢の土台となる骨盤や股関節、脚の問題が原因となって、不良姿勢につながることが多々あります。女性に多い過度な反り腰、男女ともに多い骨盤の後傾などが関わります。

O脚やXO脚・下半身太りなど脚近辺のお悩みもある方が多く、多くの場合は首猫背を併発しています。

そのため、首猫背のケアにプラスして

【骨盤猫背タイプの筋肉トラブル】
弱化：腹筋群、お尻の筋群
拘縮：腰の筋群、股関節屈筋群

【骨盤猫背タイプの歪み】
骨盤の前後左右の歪み
股関節の歪み
腰部〜背部の歪み　など

をケアする必要があります。

①足部・膝部猫背

足関節や膝関節の問題から全体のバランスが乱れているケースです。

扁平足などで全体のバランスを乱すケースや、スネの骨が過度に外旋してしまうことでO脚等脚のトラブルにつながっているケース、膝が過度に伸張してしまう、または膝が過度に屈曲してしまうケースなど様々です。

骨盤や首周辺のケアと併せて足部・膝部のケアを行う必要あります。

②メンタルから来る猫背

自分に自信がない、顔を上げるのが恥ずかしい、抑うつ状態にある、心が疲れているなど、メンタルの状態も姿勢に大きく影響を及ぼします。

また、姿勢が悪いからこそメンタルが弱ってしまうという側面もあり、姿勢とメンタルはお互いが影響しあう関係にあります。

姿勢が変わることでメンタルの状態が変わることもありますし、必要に応じて専門スタッフによるお顔のトレーニングや心理療法を行う場合もあります。

②脳の機能低下による猫背

意識的に体を動かすことができるのは脳が正しく機能しているからですよね。

実は正しい姿勢を維持できるのも脳が正しく機能しているからなのです。

前頭葉や小脳、脳幹など姿勢維持と関係の深い脳部位を専門的にトレーニングしていくことで根本改善に繋がることがあります。

猫背にもタイプがあることはご理解いただけたかと思います。では実際に、あなたはどのタイプの猫背なのでしょうか？どのタイプとどのタイプが合わさってしまっているのでしょうか？

当院では、猫背の根本的な改善のために、まずは猫背の原因をAI（人工知能）で分析をすることから始めます。

一般的な治療院ではipadなどで撮影した写真に縦横の線を入れて姿勢のビフォーアフターを示すことが多いです。

しかし、それでは
・写真の撮り方や角度によって結果が変わる
・指標となるポイントが曖昧
・施術者の主観に頼った分析
になってしまうことが多々あります。

そうならないためには科学的根拠に基づいた正確な分析を行う必要性があります。

当院で使用している姿勢解析システムは日本NO,1のスポーツサイエンスの大学 筑波大学のバイオメカニクス研究室による膨大な学習データを活用することで高性能な解析を行うことができるというものです。

143点の解析座標・149のチェック項目、測定結果に対するフィードバックの種類は12億種類以上。

”施術者のカン”に頼ることなくあなたの姿勢や歩行、筋肉・骨格バランスを分析できるシステムなのです。

ストレートネック、O脚・X脚、骨盤の歪みなど、姿勢を乱している根本原因を解析し、その結果をもとに整体やトレーニングを行います。

※掲載許可をいただいている方のみ写真を掲載しております。